某向けの既存船にサイドスラスター新設工事がありましたので、ご紹介致します
サイドスラスターとは
船を横方向に動かすための動力装置
接岸や離岸の際に使用する事で、時間や手間を省き、安全を確保する事を目的です。
画像は工事前現状(室内より)
まずは現在使用していた棚部周辺を取り外し作業に移ります
棚や床板撤去作業していきます
段々と撤去され、もう少しで内部棚周辺は撤去工事完了となります
撤去工事完了です
当たり前ですが、かなりスッキリしました。
さてこれからいよいよ新設工事となります
内部より船底を見てみると
まだ工事前ですので、当然スラスターの姿はありません
工事箇所を一部ご紹介出来ればと思います
その前に今回はブリッジ内に操作パネルも設置しなければなりませんので、その部分も載せておきたいと思います
操作パネル設置前です
白いテープ箇所に取付予定です
取付位置はオーナーや乗組員さんと確認をし決定となります
まずはここに開口を開けないといけませんね
開口開け後です
ここに操作パネルが設置されます
次はまず外板に穴あけをしなければなりませんので、今回はスラスターのベース(見本)を作成し、開口場所をマーキングや位置決め等をしていきます
いよいよ切断していきます
もちろんスラスター設置ですので両舷共同じ作業をしていきます
画像は左舷側ですがポッカリと開口が開きました
右舷側も同じです
中から見てみるとこのような感じです
これが両舷の現状です
さてスラスター本体も入荷したので、実際の現物位置合わせ等確認していきます
位置決めの際にはレーザーを使用し微調整も行います
位置が正式に決まれば溶接作業に移ります
溶接風景です
仮付け状況などは省略致しますが、両舷共作業していきます
溶接後です
ブリッジ内の操作パネル新設工事も並行して進めます
色々配線や油圧ホース関係などもあるので、引き出しや内装もばらしていきます
説明は省略しますが色々このような感じで作業が進んでいきます
機関室電磁弁設置に伴い、油圧ホースラインなどで船内に貫通ラインを検討していきます
これは奥が機関室、手前が船主側になります
では次に機関室側からこちらを見てみましょう
機関室側から見たらこのような感じです
取付後(塗装前)の船内からの本体です
若干ホースなどの取付はまだしていない段階です
これから検査官立会いで、水圧テスト(水漏れ)をしていきます
目視で検査官立会い確認をしてもらいます
異常がなければ、水圧テストの準備にかかります
船体を工場の中に引き入れてあるので、水圧テストでなるべく水が飛ばないよう養生をしてからになります。
まあこのような感じです
水圧テスト風景です
規定の水圧でテストしていきます
検査官は船内から水漏れ等の検査をしています。
両舷検査終了後残りの配線など残工事をしていきます
一番上に載せた本体部に油圧のホースを取り付けるのですが、ホースのライン上機関室部から船主部にかけては、船底を通していくことになりました。
まずはホースのラインを決めウマ(固定台)をセットしていきます。
今回は結構狭い空間です
油圧ホースをセットした後になります
船によりスペースが限られているので、場合によっては作業性が変わってきます
この空間の真上(画像の上部分少し見えると思います)が船内の床となります。
検査後の塗装後になります
これから復旧作業に移りますが、棚や床を取り払いましたので、現物合わせにて再度作り直しします
再度1から作るので、棚等のレイアウトの要望を先方より聞いて変更致します
どんどん製作復旧していきます
簡単ですが載せておきます
ほぼ復旧が見えてきました
後は扉を製作し取り付ければ作業完了となります
扉は今回は再度製作することとなりました
もちろん配線作業など並行して進め終了しております
完成後になります
これでこの工事は完了となります